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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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後編です。

君と重ねる時間 後編


「これ・・・・。」
チケットを見て加地は固まってしまった。

「ご、ごめんね。その被っちゃってて・・・。
でも気にしないで、それたまたま人に貰ったものだから。」
なるべく明るく加地にショックを受けたと悟られないように。
誤魔化すように笑いながら言った。

「・・・・香穂さん・・・・。
そんな嘘すぐバレるよ。
人に貰ったなんてそんな事あるはずないよ。このカルテットのチケットは
取るのがすごく難しいんだ。だから簡単に人に上げるなんて事はしないはずだよ。
こんなこと言うのは嫌だけど決して安くないはずだしこのチケット。
それを人にあげるなんてありえない。」
後ろを向いている加地の顔は見えない。

もしかして・・・。

「お、怒ってるの?」
恐る恐る加地に尋ねる。

「怒ってる。怒っているよ。言ってもらえなかったこと。
でも一番腹が立っているのはこのことに気が付けなかった自分自身。」
香穂子の方を振り返ると加地は香穂子を抱きしめた。

「それに嘘をつかせてしまったのは僕だ。
香穂さん気が付けなかった。本当ごめん。
こんな僕を許して欲しい。情けないな僕は・・・。」
抱きしめる腕に力が入る。

「折角君が僕のために用意してくれたチケットをこんなふうにしてしまって。」
香穂子を抱きしめながら自分の手の中にあるチケットを見つめる。

「葵君・・・。私の方こそごめんね。嘘ついて・・・。
言えば良かったんだね。言ってから相談して行けばよかったんだね。
ごめんね。こんな風に葵君を傷つけるつもりじゃなかったのに。
ただ葵君に喜んで貰いたくて・・・。
折角の誕生日台無しにしちゃってごめんね。」

「謝らないで。君は悪くない。悪くないんだから・・・。
悪いのは僕だ。気が付けなかった僕。」

「違う。私だよ。」

「違う僕だ。」

  ・
  ・ 
  ・ 
  ・
  ・


こうやって同じやりとりをどれくらい繰り返したであろう。
始めは真剣に思いつめていた香穂子だがお互い同じことを言い続けていることに
なんだかだんだん可笑しくなってくる。

「葵君。何だか私達おかしいね。抱き合って違う違う言い合って。プッ」
加地の胸の中で香穂子は笑っている。

「香穂さん・・・。」
そんな香穂子に困惑の表情を浮かべる加地。

「葵君笑ってよ。ねっ。」
加地胸の中から顔を見上げてそう囁く

「香穂さん。・・・そうだね。」
そう言って優しい微笑みを香穂子に向けた。

「葵君お誕生日おめでとう。いつも私といてくれてありがとう。」
と、いうと香穂子加地に回した手にさらに力を入れて抱きつき
加地の胸に顔を埋めた。

「ありがとう。」
そう言うと加地も同じようにさらに強く香穂子を抱き香穂子の首筋にに顔を埋めた。

お互いがお互いを思い二人は強く抱きしめ合う。

「僕は幸せだ。本当になんて幸せなんだ。」
首筋に顔を埋めながら加地はそう囁く。

首筋にかかる加地の吐息が擽ったくもありそしてとても幸せでもあった。

『ゴト』
香穂子は加地を
強く抱きしめていたために自分の手にもっていた袋を落としてしまった。


「・・・あっ!!」
そう叫ぶと加地の身体から身体を離し落とした袋の中身を慌てて確認する。

「よ、良かった〜。割れてない。」
袋の中身の無事を確認すると安心たのかホッと溜息を付いた。

「香穂さん?それ。」
そんな香穂子に不思議な顔をして覗き込んでくる。

「あっ、これ?見て見てジャ〜ン!!」
そう言うと袋からそれを取り出し加地の目の前に差し出した。

「これ・・・。」

「ほら、葵君高校時代に二十歳のお祝いにヴィンテージのシャンパンを
開けてくれるっていたじゃない?
覚えてる?それでね、私もビンテージ迄はいけないけど一応私達が付き合いだした
年のシャンパンを一緒に飲もうと思って。」

香穂子が加地の目の前に差し出したのは香穂子たちが付き合いだした年が明記
されているシャンパンだった。

「香穂さん・・・。」
加地は静かに目を閉じると

「ありがとう。」
一言香穂子に告げた。そしてゆっくり瞳を開くと

「好きだよ。香穂。」
真剣な顔で真っ直ぐ香穂子を見つめて囁く。

「あ、葵君・・・。」

「君と過ごす誕生日は僕にとって宝物だ。
いや違うかな、特別な日や時間じゃなくたって君と重ねる時間は僕にとって全て宝物だ。
こうやって一年一年、君と歳を重ねてこうして色々な思い出が増えて行く。
そのことが僕にとってどんなに嬉しいか。
君は知っている?」

「葵君・・・・。
知ってるよ。
だって私も同じ気持ちだから。こうして今年も葵君の誕生日を一緒に祝えることが凄く嬉しい。
それに誕生日だって言うからじゃなくて、葵君と過ごすどんな時間だって私にとっても宝物だよ。
特別な時じゃなくたって一緒にいられる。
それが凄く嬉しいいの。同じ気持ちなんだからね。」
分かってる?と言いたそうな顔で加地を見ながら香穂子は人差し指を
加地に立ててみせた。

「フフフ。ほんと君には敵わないな。
でも、ありがとう。
このチケット僕が貰ってもいいかな?」
加地の手の中にあるクシャクシャになったチケットを見せながら気まずそうに言う。

「でも、それはもう・・・。意味がないと思うけど・・。」


「香穂さん君が僕を思ってくれたものに意味がないなんてそんなことないよ。
これは僕にとってとても意味のあるものなんだ。
君の気持ちが入っているんだから。
だから持っていたいんだ。」

「葵君・・・。
ありがとう。そう言ってくれて凄く凄く嬉しい。」
いつの間にか香穂子の目からは涙がこぼれ落ちていた。

「香穂さん」
心配そうに香穂子をのぞき込む加地。

「あれ。おかしいな、嬉しいはずなのに、嬉しいはずなのになんでだろう。
ごめんね。すぐ止めるから。」
と、加地から顔を背けて涙を自分の手で拭う。

「そんなに擦ってしまったら君の顔に傷が付いてしまうよ。」
心配そうに香穂子の顔に近づく

「そうだ、こうすれば止まるかもしれないね。泣かないで香穂」
そう呼んで加地は香穂子の頬に手でそっと触れ涙の後にキスをする。


何が起きたか分からない香穂子は固まったま動くことができない。

「ほら止まった。」
そう言うと優しく笑った。

涙は止まったがミルミル真っ赤になっていく香穂子の顔を見て加地は

「不謹慎だと言われるかもしれないけど泣いている君も綺麗だったよ。
だからこうせずには居られなかった。」
と、追い打ちをかけるような一言を口にした。

「あああ、葵君!!」
かろじて加地の名前だけは呼べたもののそれ以上の言葉が続かなかった。
なにしろ今にも噴火しそうなくらい真っ赤顔そしてバクバク煩い心臓。
これ以上の刺激に耐えられない。
普通に話すということ自体今の香穂子には難しい。


「香穂さん君は本当なんて可愛いいんだろうね。」
そう微笑む加地に

「もう勘弁して。」
と、「これ以上はもう何も言わないで」消えるような声で香穂子は加地に訴えた。

「ふふふ。ごめんね君があんまり可愛いから。」
そう言うと香穂子の持っていたシャンパンを受け取る。

「勿体無くて飲めないな。このシャンパンは。」

「ホントはね今日一緒に飲もおかっな〜なんて思ってたんだよ。
でも、考えたら私まだ未成年だし・・・。」

「飲んでみたいの??」

「えっ?」

「飲んでみたいの?」

「う〜。少しだけね。でも我慢する。」

「じゃあ、少しだけ飲んでみようか?」
そう言っていたずらっぽく笑う加地。

「葵君私まだ未成年ってさっき言ったばかりだよね??」
呆れたように加地に言う香穂子に

「いいからいいから。」
と言って香穂子から少し距離を取り加地はシャンパンのコルクを抜いた。

「ポン!!」
加地によって勢い良く引き抜かれたシャンパンのコルクは大きな音を立てて跳んでいく。
そしてそれと同時にさっき香穂子がシャンパンを落としたせいなのか、
中に入っていた液体も勢い良く飛び出した。

「うわ〜!!結構溢れてしまったね。勿体ないな・・・。」

「葵君、自分にもかかっちゃってるよ。ほら、」
と加地服についた滴を自分のハンカチで拭こうと加地に近づく。

「香穂さんはい一口どうぞ。」
と、加地はシャンパンのビンに口を付けると
シャンパンを一口飲みそのまま香穂子に口づけをした。

ビックリして香穂子の身体がビクッと震える。

「どう?分かった?シャンパンの味。」
無邪気な笑顔で香穂子尋ねる。

「///。葵君!!!」

「どう分かった?」
今度は何か企むような笑顔で香穂子を見ている。

「・・・・。分からなかった。だから・・・もう一口頂戴。」
恥ずかしそうに小さな声でそう呟く。

そしてもう一度加地は香穂子にに口付けをするのであった
ほんのりシャンパンの香りとそしてとびきり甘い味の口付けを・・・・。

 

 

<span style="font-size:x-large;">「HAPPY BIRTHDAY 葵」</span>

 

                             

                    おしまい

 

 

あとがき

加地君大丈夫ですか??キャラ崩壊気味ですよね(^^ゞ
少し遊びすぎたかも(^^ゞ
積極的になっていたと思うんですが・・・。(違う意味でも・・・。)
書いてしまってから言うのもなんですが、加地君は香穂ちゃんから貰ったシャンパン
あんなに簡単に開けちゃわないような気がしたんですが、開けて欲しかったんです。
そして、もっと豪快に濡れて欲しかった。コルダ2の池に落ちるあのスチルのように。
でも、無理でした(^^ゞ
そして本当は加地君に怒ってもらいたかったんですが。うまくいかなかった。
また機会があれば加地君に怒ってもらいたいですね。
上手く行かないことだらけな文になってしまった(^^ゞ
甘くなっていましたかね?
頑張ったんですけど。
加地君やっぱり難しいな。
でも好きですけどね(*´∀`*)

感想などあればお願いします(ドキドキ)


                   だっち2011・11・09

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