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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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どれくらいぶりの月×日でしょうね。
100万人のコルダの影響でしょうね(笑)
意外とハマるモバイルゲームですよね。
クリスマスとくつっけてのSSでもいいかも(;^ω^)

最愛の貴方に・・・・。前編



「お疲れ様でした。」
定期演奏会が終わり楽屋で声をかけているのは、
大学を卒業後とある交響楽団に入団してから4年ほど経った
日野香穂子その人である。

化粧や年のせいもあるだろうが、
スラッとした姿はあの頃よりはずっと綺麗で大人っぽく見せていた。

「今日は調子かなり良かったんじゃない?
すごく歌っていたよヴァイオリン。」
コンマスに、そう声を掛けられる。

「あ、ありがとうございます。もっと頑張ります」
嬉しさが隠せずに思わず表情が綻ぶ。

「ああ。頑張ってくれよ。」
肩をポンポンと叩かれて和かに去っていくコンマスに深々と頭を下げる。

最近やっと自分らしい音を出せるようになってきては、
充実感を覚えてきていた。
だけど上には上がいるこの楽団入ってからそう思わない日はない。

でも、好きなヴァイオリンを弾くことができるのだ。
間違いなく幸せに違いない。
この世にこうして楽団に入り
音楽を続けていくことができる人がどれ位いるだろうか。

そう思うと、音楽を仕事にできる自分がとても幸せに感じる。
確かに楽しいことばかりじゃない。
逆に辛いことの方が多いと思う。
だけど、高校時代に自分はヴァイオリンと出会い、月森に出会えた。

この奇跡を大切にしたい。

だから、必死に頑張っていこうと思う。

帰る支度を済ませて外へでる。

季節は冬。

空には寒さのせいかいつもより一層光を増した星が瞬いている。

「月森君元気かな・・・。」

自然と口から愛しい人の名前が溢れる。

「今は忙しい時期だからきっと疲れているよね。」
手にもっているヴァイオリンケースを抱きしめる手に力が入る。

高校時代から相変わらず二人は付き合い続けていた。
辛い時期がなかったわけじゃない。
でも、其のたびに思い知らされる彼へ強い想い。

離れられない。
傍にいることはな叶わなくてもせめて心は一緒にいたい。

会えないことは辛い。

香穂子は楽団へ。
月森はフリーのヴァイオリンソリストへ

道は違っても音楽で二人は繋がっている。

いつか約束した同じステージに立てる日を夢見て。

「香穂子。」

自分の耳に聞き覚えのある懐かしく暖かい声が聞こえる。

「いくら会いたいからって、幻聴が聞こえるなんて私も相当参っているのかな。」
自嘲気味に苦い顔をして笑う。

「でも、幻聴でも嬉しい。」
無意識に顔が緩む。

そしてもう一度
「香穂子。」
そう呼ぶ声が聞こえる。

「ああ、もういつでもどこでも聞こえてくるなんて。
嬉しいけど、寂しいんだからね!
月森君の馬鹿・・・。」


「馬鹿??」

「えっ?!」
幻聴だとばかり思っていた月森の声。
普段なら絶対聞けない言葉が
聞こえてきて慌てて当たりをキョロキョロと見回す。

そして自分の後ろを振り返ると。
「えっ?」
そこにいるはずのない人物を見つけて時が止まる。

「香穂子。なぜ俺が馬鹿なんだ?」
腕組みをし
顰めっ面をしながらそう言って香穂子を見つめているのは香穂子の想い人の月森であった。

「な、なん・・・で。」
驚きすぎてこの世のものではないモノを見ているかのような表情をして
月森を見て呆然と立ち尽くしている香穂子。

「ああ、そうだったな。
今日仕事で帰国することは伝えていなかったのだったな・・・。
すまない驚かせてしまったな。
でも、どうしても君に自分の口から伝えたいことがあって。
そのことも上手くかわからなくて君には黙っていたんだが。」
そう言って月森は香穂子の頬に手を伸ばす。

「少し見ない間に綺麗になったな香穂子。」

「つ、月森君///。」

「どうしたんだ?」

「・・・。な、何でもない。」
付き合っている期間は長いが未だに香穂子は月森の一挙一動に
振り回されている。

今ここで反論してももっと天然な言葉が返ってきそうだったので、
そのまま話題を変えることにした。

「いつ帰ってきたの?」

「ああ、昨日だ。すまない連絡もせずに。」

「ううん。それよりも会えると思っていなかったから凄く嬉しい。」

「香穂子。ありがとう。」

「ううん。」

「お願いがあるんだが、」

「何?」

「その君を抱きしめてもいいだろうか?」

「えっ///」

「ダメだろうか。」
憂いが含んだような声で尋ねられる。

「ダメじゃ・・・ない。」
と。言い終わった瞬間ふわりと香穂子は月森の香りに包まれた。

「おかえりなさい。」

「ああ、ただいま香穂子。」

「うん。」
月森の胸に顔を埋める。
月森の懐かしい涙がこぼれそうなくらい優しい香りがする。

ここにいるんだと月森がここにいるんだと実感させてくれる。

「実は来月の演奏会で君の楽団にソリストとして参加することになったんだ。」
驚いて見上げると優しく笑う月森と目が合う。

「えっ?それってもしかして。」

「俺たちの夢が叶うんだ。」

余りにも驚いて何もいなない香穂子の頬にそっと触れ
もう一度

「俺たちの夢が叶うんだ。香穂子。」
そう告げた。

月森の口から出た言葉は二人の夢だった同じステージに立つと言う
衝撃の事実だった。


                   つづく






あとがき


お久しぶりです(^。^;)
クリスマスの間に合うようにチョコチョコト書いていました。
月日です。
去年は土浦君やら加地君やらをかかせていただいたんですが、
今年は色々ばたついていましてね・・・。

ヒノエの話も放置中だし・・・。
2月くらいまでは色々と落ち着かない日が続きそうですが、
できる限り頑張ります。

後編も近々公開です。
クリスマスということにしておきたいのでクリスマスまでにはね(;^ω^)
もうほぼ出来ているので頑張ります!

           だっち

2012・12・21

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