ヒノエルート２４です。

残ったもの　４

自分の気持ちに気がついてその相手と二人になるというのは
なんだか落ち着かない。

そのせいで普段より早いペースでお酒をガンガン飲みまくっていた。
ヒノエに近づかれてもお酒のせいで赤くなっていると言い訳できるからだ。

我ながら情けない。年下の彼にこんな気持ちにさせられるなんて。
でもヒノエ君は年下だけど年下に感じさせない何かがある。
然も無駄に色っぽくかっこよくもある。
自然と女の子の気持ちも汲んでくれるし動作がさりげなく嫌味じゃない。
これが源さんならこうはいかないだろう。
くさいセリフを言っても何故か様になる。
然もヒノエ君はあの藤原財閥の御曹司と来ている。

男として非の打ち所がない。

女性関係を除けば。

まぁそれが一番の問題なのだが。

ヒノエが何か話しかけているようだが適当に相槌をうち頭ではそんなことを考えていた。

「あそび本当お前はつれないね〜。
俺がこんなにお前を思っているというのにお前は上の空なのかい。」
ヒノエの言葉にハッとして慌てて取り繕うように

「上の空なんてそんな事ほら、お酒が回っちゃってぽっ〜としていただけだよ」
とヘラヘラと笑いながら誤魔化せているかどうかは定かではないがヒノエに答えた。

「酔ったふうには見えないけどね。」
相変わらず鋭い指摘をしてくるヒノエ。

「イヤイヤ結構飲んでるよ〜」
ほらほらと言わんばかりに手元にある日本酒のグラスを見せる。

「でも、なんだか上の空な感じだけど？俺とじゃつまらないかい？」

「えっ？そんなことないよ！！」
ヒノエの言葉に慌てて首を振る。

「そんなに勢いよく否定してくれるのかい？嬉しいね〜。」

「いや、えっと・・・。」
なんだかいつものように言い返すことができない。

意識しすぎなのかそれともヒノエとの距離が余りにも近いせいなのか。

「あの、ヒノエ君そのち、ちょっと距離が近くない？」
自分の顔のすぐそばにあるヒノエの顔。
いつこうなったのかわからないが初めは向かい合って座っていたのに。

「この方がお前の顔がよく見えるからね。」
とまったく離れる様子はない。
チラリと近くのヒノエを見ると目がバッチリ合ってしまった。

正直見とれるほどかっこよかった。
そして綺麗とも取れるその顔に見てれてしまう。

頬が少し赤見がさしている

もしかして酔っている？

自分の事で一杯一杯でヒノエが実際どれ位飲んでいるのかあそびは知らない。
だが、自分も結構な量を飲んでいる恐らくヒノエもそうであろう。

「あの〜ヒノエ君そのもしかして酔っていたりする？」

「は？俺が？んなわけないよ。酔ってなんかいないぜ。」
そう言って立ち上がろうとしたが

「マズイね・・・。」
立ち上がろうとしたヒノエを見上げると

「どうしたの？」

「どうやら飲みすぎたようだね・・・。なああそび今日お前の家に泊めてよ。」
そう、驚くくらい弱々しく言われてしまった。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく







あとがき
スミマセン。
凄い間があきましたね・・・。
某ゲームにハマりすぎです（華ヤカとか）
感覚を戻すのに大変でした・・・。
でも、結末の方なんかはきちんと考えていましたので。
まだまとまっていないですが。伏線をちゃんと拾いながら終わらせたいので。
ヒノエのおわりが見えない感じですが、お付き合いくださると嬉しいです。
では次回もお会い出来ると信じております！


だっち2012・5・3

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