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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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ありがとう
 

 

「でね!すっごく可愛かったんだよ!!」
やや興奮気味な香穂子は隣にいる加地に夢中で話し続けている。


いつもの学校からの二人の帰り道。
でも、今日はいつもと少し違っていた。
隣で目をキラキラさせながら歩いている香穂子のテンションが
いつもより高く、先程から何度も何度も同じ名前を呼んでいることだ。

「加地君にも見せたかったよ〜!!手とかこんなんだなんだから!」
相変わらず興奮状態のまま加地に小さな丸を作って見せている。

実は昨日香穂子の姉の友人が生後6ヶ月の赤ん坊を連れて遊びに来らしい。
その赤ん坊があまりに可愛かったので
そのことを学校からずっと加地に話し続けているのだった。

そんな香穂子の話を嫌な顔一つせずににこやかな顔で話を聞いている加地。
だが、心成しか加地の頬に赤みがかかっているように
見えるのは夕焼けのせいではなかった。

「それでね、その葵君が私の指をギュッて握ってね・・・。」
そう先程からその友人が連れてきた赤ん坊の名前がどうやら葵というらしく
何度も何度も、その名前を連呼しているのであった。

「葵君」
歩きながら楽しそうに話をしていた香穂子だったが、
そうポツリと呟きそのあと黙ってしまった。

その後何が続くのか待っていた加地は何も言わない香穂子に

「どうしたの?葵君がどうしたの?」
と、優しく聞き返すと。

困ったように加地を見つめて
「あっ。う、うん。そう、そうなの私を見て笑ってくれたんだよ。
天使みたいだったんだ。純真無垢な笑顔ってあんな感じなんだよね。」

「ふふふ。余程可愛かったんだろうね。僕も見たかったな。」
柔らかく微笑むと香穂子の手を優しく握る。

「・・・・。
あのね赤ちゃんの事可愛いって思ったのはホントだけど。
本当はそんな話をしたかったわけじゃなくて・・・。」
そう言って立ち止まり俯いてしまう.
そして加地の手をギュッと握った。


急に歩を止め立ち止まった香穂子を心配そうにのぞき込む加地。

「香穂さん。どうしたの?何かあったの?」

「本当は・・・。
昨日赤ちゃんの名前を名前を聞いたとき私加地君の事思い出しちゃって
みんなが赤ちゃんの事葵君葵君って呼ぶから・・・。
そしたら、急に私も加地君の事葵君って呼びたくなっちゃって。
でも、ほら急に呼ぼうと思って呼べるものでもないでしょ。
だからその・・・。練習というか。
でも、今考えたら赤ちゃんの事利用したみたいで自分が嫌になっちゃって。
こんな私じゃ加地君幻滅しちゃうよね・・・・。」
今にも泣きそうな香穂子に

「香穂さん顔上げて。」
優しく呟くと香穂子がギュッと握ってきた手を両手で包み込んだ。
香穂子は加地の行動にビクッと驚いた後少しだけ顔を加地の方へ向けた。

「香穂さん。僕は今とても嬉しいんだよ。君が僕と同じ名前を聞いただけで
僕のことを思ってくれていたなんて。」

「で、でも・・・。」

「香穂さん。僕は君が利用したなんて思ってないよ。赤ちゃんの話をしている君は
本当に幸せそうな顔をしていたし。愛おしそうに呼んでいたしね。
だから、僕は君に幻滅なんてしないよ。
というよりも僕が君に幻滅する日なんて永遠に来ないと思うけどね。」
そう言って自分の手で包み込んでいる香穂子の手に軽く口付けをする。

「か、加地君///。」

「実はね。僕も君が赤ん坊の名前を呼ぶたびに自分が呼ばれている気がして
擽ったい気持ちになっていたんだ。
それに少しだけその赤ちゃんに妬けたかな。だってその子の名前を呼ぶ君は
本当に愛おしいものを呼ぶように言っていたから。」
そう言って加地はいたずらっぽくクスリと笑った。

「当たり前だよ!」
そんな加地に香穂子は急に強い口調で話し出す。

「えっ?」

「だって、加地君と同じ名前なんだよ!愛おしくないわけないよ。」
香穂子にそう言われ加地は一瞬固まった。

 

 

「か、香穂さん・・・。君は///。」

 

加地は頬をほんのりサクラ色に染めて目を閉じて
香穂子の額に自分の額をコツンと軽くぶつける。

「か、加地君??」
急に加地がとった行動に慌てている香穂子をよそに

「ありがとう。」
そう小さく囁く。

すぐ近くにある加地の顔が桜色に染まっていつもより一層
端整に見えるそんな顔に今にも爆発しそうな心臓を抑える。

「か、加地??」


「僕は本当に幸せなんだ。君と出逢えて君と一緒にいられて。
それだけで十分なのに。君は僕に沢山のものをくれる。
こんなに幸せでいいのかなって思ってしまうよ。
君は一体どこまで僕を溺れさせるつもり?」
そういうとゆっくりと瞳を開く。

「溺れるって。そんなつもりは・・・。」

「香穂さん。」
何かの合図のように加地は熱い眼差しを香穂子にむける。
そして自然にゆっくりと香穂子は瞳を閉じる。

「葵・・・君。」
香穂子が小さな声で
そう呼んだあと二人の唇が重なった。

加地からのはじめてのキスは偶然にも
香穂子が加地を加地君から葵君と名前で呼ぶその日と重なったのであった。

 

 

 

                         
                     おしまい

 

 

 

 

あとがき
こ、こんにちは。
加地君やっぱり難しい・・・。
こんな感じでOKでしょうか。
億手な加地君はなかなか自分からしてくれなさそうですよね。
何かがない限りは。
なので何かを作ってみました。
別名・ファーストキス編みたいにもなっちゃいましたけど(^^ゞ
SSって結構私には難しいんですよね。
書いていた楽しいのは楽しいのですがね。
書いていたら加地君に会いたくなってくるんですよね。
というか書いている人に会いたくなる。月森君にも土浦君にも。
妄想も広がっるというものデス(笑)
次回はどうしようかな・・・。
取り敢えず将臣君編書き上げます!!
あっでも、来月は加地君BDなのでSSを書く予定です〜!!

この下におまけを書いておきました。
大した内容ではないのでお暇な方のみどうぞ!
        ↓

 

 

 

 

おまけ

「香穂さん本当に赤ちゃん可愛かったんだね。」

「うん。本当に可愛くて微笑まられただけで蕩けそうだったんだから!」

「困った事になりそうだね。」

「えっ?何が」

「だって僕たちの子供はもっと可愛いだろうからね」

「!!!///。葵君な、な、何言ってるの!!」

「ふふふ。冗談だよ」


「・・・・。でも、ずっと先の未来なら・・ね。」

「///香穂さん・・・。

そうだねずっと先の未来で・・・。」

「うん。ずっと先の未来で。」


おしまい

お粗末様でした。
ここまで読んでいただけてありがとうございました!!!

 

 

 

 

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