[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
隣 3
あの後私はあまりの怒りでそのまま暁を置き去りにしてカフェを出て来てしまった。
でも、その直後暁メールで『連絡待ってるから♥』
なんて腹立たしいメールが届いた・・・。
それにメールが来たことでさえ腹立たしいのに文の終わりに♥マークなんて
つけてきて気持ちが悪いったらない!!
思わず携帯を投げ捨てそうになってしまったんだから。
投げつける瞬間辛うじて理性を取り戻したから良かったけど
そのまま行っていたら間違いなく携帯は悲しい結末を迎えていたことだろう。
有川さんとの件を正直このまま有耶無耶に出来るならしてしまいたいところ。
でも、彼のことだしつこく言ってくるに違いない。
言ってくるだけならまだまし、彼の場合何をしでかすか分からないところが
恐ろしい。
今日既に何度か将臣に頼もうと挑戦をしているものの、あそびの気持ちを知っている
スタッフの目を気にしつつごく自然に誘う動作を起こすのはとても大変なことのようだ。
おかげで、夜の営業が終わった今もまだ声をかけることすらできていない。
<span style="font-size:x-large;">「はぁ〜・・・。」</span>
キッチンの掃除しながら大きく溜息を付く。
早いところ有川さんに頼まないといけないって分かってはいるんだけど。
分かってはいるんだけど・・・。
何て切り出したらいいのか。
まさかバカ正直に『元彼が、有川さんに会わせろって言ってるんですよ』
って言うの?ダメに決まってる!だってもし『どうしてだ?』って言われたら
なんて言えばいいのよ・・・。
『私の好きな人だからです』って言うの?
無理だ・・・。
ていうか告白になっちゃうじゃん!!
じゃあなんて言おう。
いっその事玉砕覚悟でこのまま告白しちゃう??
・・・・。
やっぱ無理。
今断られたらマジで凹む。然も浮上できる自信もない。
同じ職場だし。以前のようにいられる自信もないし。
あ〜!!!!!じゃあどうするの!!
キッチンの台を拭いていた手を止めてその台にうつぶせになる。
「ドンドン」
気持ちの当たりどころがなく台に自分の頭を打ち付けていた。
あの野郎のせいだ!!!
「何が、『待ってるから♥』だ!キモイんだよ〜
あの馬鹿〜!!!」
とテーブルにうつ伏せになっていた身体を起こすとそう叫んだ。
「あっ・・・。」
身体を起こすと不思議な顔をしてこちらを見ている将臣と目があった。
「何してんだ、お前。」
何時からそこに居たのかは分からないがこの状況から少なくともあそびが叫んでいた
時にはもうそこにいたらしい。
「えっと、そ、そ、掃除です。」
「掃除って・・。お前なぁ。テーブルに頭打ちつけてる奴が掃除って
ありえねぇだろう。」
「・・・・。」
気まずくなってあそびは将臣から目を外らす。
何か言わなければ、何かを焦れば焦るほど言葉は出てこない。
そんなあそびを見て
「なんか変だなお前。」
それでもなんにも言わないあそびに怠そうに自分の頭をガシガシ掻いている。
「じゃ俺帰るわ。お疲れ〜」
そう言ってあそびに背を向けひらひらと自分の頭の上で手を振りながら
キッチンから出ていこうとする。
そんな将臣をみて焦るあそび。
マズイマズイこのままじゃ。何か言わなきゃ。何か!
<span style="font-size:x-large;">「好きです!!!」</span>
そう叫んだあと将臣が驚いた顔をしてあそびの方を振り返った。
あそびが口に出した言葉は将臣を引き止めるでもなく、暁と会って欲しいと
言う頼み事でもなく。
将臣への告白だった。
「えっ?」
今私なんて言った。
スキって言っちゃったんじゃ・・・。
<span style="font-size:x-large;">「ぎゃ〜!!!!
お、お粗末様でした〜!!」</span>
自分が言ったことの驚きと恥ずかしさであそびは訳の分からない
言葉を大声で叫びながらその場から脱兎のごとく逃げ去った。
つづく
あとがき
こんな感じでどうでしょうか・・・。
どうしょうか迷ったんですけど、将臣君からにしようかあそびちゃんにしようか。
結局こうなりました。
前文にも書きましたが、あと3話にします。
すみません。嘘つきなんて言わないでいただけると嬉しいです(~_~;)
さてこの後は将臣君に頑張ってもらいたいですね!
ではではまた読みに来ていただけると嬉しいです♥
だっち2011・10・26
02 | 2024/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |