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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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将臣ルート25です。

隣  1

 


自分の気持ちを自覚したまでは良かった。
でも、まさか一気にあんなに沢山の人にバレるなんて・・・。

自分の気持ちを認めたら意外と有川さんと話すのが平気になったし。
その後失礼なことしたと謝ったら驚いた顔していたけど、
すぐにいつもの有川さんに戻って
『気にすんな。』と、いって頭を撫ぜてくれた。
やっぱり有川さんって暖い人だな改めてそう思った。

ところでその行動を見た私の気持ちを知っているメンバーがニヤニヤしながら
私達というより私を見て何か言いたそうな目で見ているんだよね。

凄くやりにくい。
ただ話をしているだけで視線が刺さるし。
これじゃあみんなの目が気になって余計に話せない。

でも、今はまだ傍にいるだけで十分なんだよね。
少しずつ有川さんをもっと知っていきたい。
好きだからすぐどうこうする気もないしね。
周りさえ騒が無ければね・・・。

でも、皆の視線を気にしつつ有川さんと話すことは思った以上に
気を遣う。すごく疲れる。
好きだからもっと話したいけどこの状況というかこんな環境じゃ
無理かも・・・。
朔ちゃんなんか私が有川さんと話していると有川さん死角に入ってに
『頑張って』って両手を組んで祈るような行動を取るし。

『望美にも言って協力してもらいましょう!』とかやけに積極的だし。
勿論丁重にお断りをしたけど・・・。

ありがた迷惑ってこういうことだよ。

私的には芽生えた恋心そっとしておいて欲しいんだけどね。

「お疲れ様でした〜。」

帰り支度を済ませてホールに
残っている九郎、将臣、敦盛に挨拶をして帰ろうとする。

「おいおい。あそび、いいのかよ。
将臣を誘って飲みにでも行けばいいじゃん。」
その時どこからか現れた湛増に背後からあそびの耳元で囁くように言われる

「藤原君!」
あそびは名前を呼んだあと湛増の方を振り向ききつく睨む。

「俺は積極的な女の子好きだけどね。」
そう、悪びれた様子もなく軽く笑って去っていく。

「どうしたんだ?急にそんな大きな声を出して。」
九郎が少し驚いた顔でこちらを見ながらそう尋ねてきた。

「あっ。すみません。藤原君が下らないことを言ってきたので。
つい・・・。」
九郎の隣にいる将臣をチラリと見たあと気まずそうに九郎を見て答えた。

「あいつは、全く女と見たら見境がないな。」
呆れたように湛増が去っていた方を見た。

「九郎さんそんなんじゃないですよ!」
将臣に誤解されてはいけないとの思いからか、大きな声を上げてしまった。

「何をそんなにムキになっているんだ、お前は。」


「ムキになんかなってません!」
膨れた顔で九郎を見ていると九郎の横にいた将臣が

「おいおい。仕事の後に揉めるなよ。見ているだけで疲れる。」
呆れた顔をして九郎とあそび顔を交互に見る。

「揉めてなどいない。俺は水森と話をしているだけだ。」
不服そうな表情を浮かべて将臣を見る。

「へいへい。」

「なんだその物臭な言い方は!」
将臣の態度に九郎が喰ってかかる。そんな九郎を呆れながら見ている将臣と
ふと目があい微笑まられる。

『ドクン』
あそびの心臓が飛び跳ねる。

そして、これ以上は無理と言わんばかりにさり気なく視線をそらす。
目を合わせただけで、鼓動が早くなっていくのがわかる。

こりゃ〜。自分が思っていたよりも重症かもしれない・・・。

目があったというよりもあそびが無意識に将臣を目で追っているのいるのだ。

人を好きになるってこんなんだったけ・・・。
初めて人を好きになったわけではないのに。
もしかして私相当有川さんのこと好きなんじゃ・・・。

ヤバイ。
さっきは普通にできたのにこんな風に微笑まられただけで。

これじゃあまるで初恋をした中学生みたいではないか。

知られてはいけない。まだ、というよりももし知られてしまったら
どうなるんだろう・・。

怖くて考えられない。

小さく溜息を付いてから
将臣に食いついている九郎とそれを困ったように見つめている敦盛に

「あの・・・。私帰りますね。お疲れ様でした。」
と、頭を下げて店を後にした。


店を出たあと何気なく携帯をチエックしようと携帯を見ていると
携帯の画面が人影で隠れる、不思議に思って顔を上げると

「お疲れ様。来ちゃった。」
そこには無邪気な顔でニコニコしながらあそびを見ている暁がいた。

 

                 つづく

 

 


あとがき
最終回の滑り出しとしてはまずまずかなと思います。
やっぱり30話位にはなるかもです。
ラストスパートをかけていきますからそんなに時間掛からないで
ゴールにいけると思います。
次回はさてどうなるんでしょうか!
あそびちゃんに注目です。


         だっち2011・10・18

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