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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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ヒノエルート12です。

貸しの代償 8



そんなヒノエの冷たい視線を全く気にもとめずに

「君が決めることではないでしょ。」
振り返りヒノエを見た弁慶の顔は、不機嫌丸出しのヒノエとは対照的に和かだった。

そして、ねえ水森さんと相槌を求められる始末。

「あんた、何言ってんの。」
益々不機嫌になるヒノエ。
そしてあそび達の目の前まで来て弁慶の腕にあるあそびの手を掴み自分の方に引き寄せた。

「うわ〜。」
ヒノエに強引に引き寄せられたせいで体のバランスを崩す。

普段ならこのくらいなら堪えられるのだけれど、今日のあそびは履きなれていない踵の高い靴。
当然そのままヒノエの身体に顔面ごとに倒れ込む。

『ボフ』

「悪いね〜。あそびは今日は一日俺が貸し切ってるんだ。あんたの出る幕なんてないぜ。」
倒れ込んできたあそびの身体に腕を回して閉じ込める。

ヒノエの腕からなんとか逃げ出そうともがくがしっかりと抑えられているらしく、ビクともしない。
諦めて腕の中からヒノエを見上げる。

弁慶をまだ不機嫌な顔で睨んでいるが、何だかその表情があそびには歳相応に見えて思わず


「プププ。」
気がついたらあそびは吹き出して笑っていた。


「んだよ。あそび」
自分の腕の中にいるあそびに視線を落とす。
未だに少し笑っているあそびに不機嫌な表情を浮かべる。

「ううん。なんでもない。」
もしここでヒノエ君を少しでも可愛らしく思ったなんて言ってしまったら、
益々ヒノエの機嫌をそこしかねない。
笑うことを何とか堪えてそう答えた。

「あそび。俺に、隠し事できると思っているの?」
そういったヒノエは先程の子供っぽいヒノエではなかった。
余裕な笑を浮かべてあそびを見下ろしている。驚くくらい色気たっぷりで。


「///」
急に飛び込んできたヒノエのその表情に思わず照れ目を外らす。

武蔵坊さんといいヒノエ君といいどうしてこんなに無駄に色っぽいのよ。
男のくせに。
悔しいという気持ちすら沸き起こらないけど。

ヒノエをこっそりと盗み見していると

「スッカリ僕の存在を忘れてしまっているようですね。少し寂しいですね。」
そう言ってあそびに(正確に言うとヒノエの腕の中にいるだが)弁慶が近づく。

「おい。あんた俺がさっき言ったこと忘れたのかよ。」
近づいてくる弁慶を警戒するようのあそびに回している手に力が入る。

「僕はヒノエには聞いていませんよ。水森さんに聞いているんですよ。」
いたずらっぽく笑ってあそびを見る。
ヒノエの腕から辛うじて顔だけ弁慶の方を向ける。

「あの・・・。誘っていただいたのは嬉しいんですが。私踊れないんです・・・。
ジンギスカンとかマイムマイムとか盆踊りならなんとかなるんですけど・・・。
本当すみません。」

「・・・盆踊りですか・・・・。」


「・・盆踊りねぇ〜・・・・。」
二人そう言って黙ってしまった。
自分の発言がまずかったかなと思いつつも二人を見ながら

こう見るとやっぱりどことなく似ている気がする。
この二人。
オソルベシ藤原家。

結局あの後そのままヒノエ君に連れ去られるように弁慶さんを残してあの場所を離れた。
弁慶さんの寂しそうな表情に後ろ髪を引かれる思いで。

そして私がいつまでも武蔵坊さんを気にしていると
『アレがあいつのやり方だから気にするな。』と、ヒノエに不機嫌な声で言われる。
そして引きずるように、私は一番最初に居た部屋に連れてこられた。

部屋に入るとヒノエは何も言わずに椅子に腰をかけてあそびに背を向けていた。

怒っている?
ヒノエの背中がそう言っているように感じる。

恐る恐るあそびはヒノエに話しかけてみた。

「あの〜。藤原君もしや怒ってるの?」

「・・・。ヒノエ。」
背を向けたままそう一言だけ言って黙ってしまった。

「あっ。・・・。藤、ヒノエ君。ごめんなさい。その勝手に居なくなって、
でもその生理現象というか我慢できなかったというか。
やっぱりそういうのは我慢すると身体に良くないと」
話し声が段々小さくなっていく。
そして申し訳なさそうに真面目にヒノエに居なくなった理由を話していると、
ヒノエの肩が震えている。

話を途中で止めてヒノエの正面に回り込んで立つ。

そこには必死に笑いを堪えてヒノエがいた。

「やっぱり〜!!!!」
ヒノエの表情を見たとたん、また騙された言うことを理解してヒノエを睨みつける。

いくら私が悪いからってこうやって騙すなんて酷い!!
怒ったのかと思って凄く焦ったのに。
もう!!!

何か言ってやろうと口を開こうとする。

「元はと言えばお前が悪いんだぜ。
居ろっていった手前そういうこともあると思って急いで戻ってみれば、
居るはずのお前は居ないし。探して見つけてみればあいつに腕なんか絡ませているし。」
あそびを見て小さく溜息を付いて

「全くお前は俺の思い通りに行かないね。本当・・・。」
そう諦めたように苦笑いを浮かべながらヒノエは呟いた。


          
                つづく        

 







あとがき

少しスローペースの更新になっていますね。
じっくり書こうとして深夜に書こうとすると寝落ちです(~_~;)
そんな日が続いております・・。
番外編も書きたいんです。
頭にはあるんですけど
オールキャラの新年会編とか。
ムムム。
突撃レポートもね。
頭には出来てるのにね〜。
次回こそ突撃レポートの更新をしたいですね。
年も明けたことだしね!


      だっち2012・1・14

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