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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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ヒノエルート14です。

貸しの代償 10


ヒノエを平手を食らわせたあそびだったが、
あまりのその音の大きさに驚いて目大きくを開いている。

目の前には左頬にくっきりあそびの手の痕が紅く付いているヒノエが放心状態で立っていた。
あそびの視線がヒノエのそこに釘付けになっている。

あ〜、やっちゃったよ・・・。

ヒノエに平手を食らわせた手とヒノエを交互に見る。

然も思いっきりいいところに入っちゃったよね。
いい音としていたし・・・。
夢中だったとはいえやりすぎだよね・・。
でも、私の平手くらいヒノエ君ならよてくれそうなイメージだったんだけど・・・。

「あのヒノエ君・・・。その・・だ、大丈夫?」
そう言って、
恐る恐る申し訳ない気持ちでヒノエの赤くなっている頬にそっと触れる。

痛そう・・。
というか痛いよね。
自分がやっておいてなんだけど。

「あそび・・・。」
触れられた手を掴みヒノエはあそびを見る。
紅の燃えるような瞳で見つめられてあそびは動けないでいる。
そしてそんなあそびには、目の前にあるヒノエの表情からは怒っているのかどうなのか
全く読み取ることができないでいた。

「ご、ご、ごめんね。」
そんな状況であそびはなんとか謝罪の言葉を口にした。

「やってくれるね〜。なかなか効いたぜ。」
そんなあそびから目を外らすことなく見つめ続け
そう言ってあそびの手の掌を自分の口に引き寄せそっと唇をよせた。


ぎゃあ〜!!
大声を上げ手を引き抜こうとジタバタしているあそびに

「色気ないなぁ〜。そこはきゃ〜!!だろ。」
そう言ってっ再び唇を寄せる。

「ななななななな、なにしてるのよ!!っち、ちょっと放して!!」
益々慌てて手を引き抜こうとしているあそびを楽しそうに見ながら

「いやだね。」
当たり前だろというような表情を浮かべながら笑う。

「ここ見てよ。痛かったんだぜ?」
わざとらしくあそびに赤くなっている頬を近づける。
近かった二人の距離が更に縮まる。

「うっっ・・・。」
真っ赤になった頬を目の前に突き出されて言葉を失ってしまう。

「これから大事なパーティーなのにどうしてくれるんだい?」
ニヤリと笑った後ワザとらしく困った表情を浮かべる。

「そ、それは・・・。
それにはじめはヒノエ君があんなことしようとするから・・・。」
反論したくても真っ赤になった頬を見ると強く言えなくなってしまう。

「あんな事??あそびは俺が何をすると思ったんだい?」
ニヤリと笑いながらそう益々楽しいそうな表情を浮かべている。

「それは、キ」

「キ?」

「キ・・・。いや・・・。」
ヒノエの嬉しそうに笑う表情を見ていると悔しくなるが
ヒノエに口で敵うはずがない。

「知らない!!」
誤魔化すようにヒノエからプイと顔を外らす。

「もしかして俺がお前にキスするとでも思ったのかい?」
あそびが思っていた事をサラリと言って嬉しそうに口角を上げて笑う。


「!!!!」

「図星。お前は気持ちを隠すのがの下手だね」

「うううう・・。そんな事思ってない。」

「へ〜。そんな真っ赤な顔して言われても信じられないけど。
お前がそう言うならそういうことにしておいてやってもいいけどね。」
そうして浮かべるのはいつもの余裕の笑顔。

腹が立つ・・・物凄く。でも言い返せない自分に余計に腹が立つ。
それにヒノエ君が言ったことも満更嘘というわけじゃないし・・・。
正直に言うとされるかと思ったの。

キス・・・。

私なんかにとは思ったんだけどそのなんというか・・・。
消して自惚れてるわけじゃないんだけど・・・。

あ〜。私また誰に言い訳してるんだろうぅ・・・。

「あそび。取り込み中悪いね。ソロソロ行くよ。」
と、一人自分の世界に居たあそびを引き戻すべくヒノエが声をかけた。

「えっ。あ、はい・・・・。」

「戻ってきたね。じゃあ行くよ。
それとあそびもし今日誰かに俺のことを聞かれてもけして湛増とは言わないように。
あと何を聞かれても詳しくは知らないと言っておいてくれるかい?」
ヒノエの真剣な表情に驚きつつも

「ヒノエ君私あなたに聞きたいこと沢山あるんだけど、
どうせ今は何を聞いても教えてくれないんでしょ?
なら、この得体のしれないパーティーが終わってからしっかりと聞かせてもらいますからね。
だから、今は言うとおりにしてあげます。」
そう呆れたように言った後少しだけ笑う。

「いいぜ。俺の答えられる範囲内でならどんなことだって答えてみせるぜ。」
と、いうとヒノエは笑顔のまま自分の腕をあそびの前に差し出す。

「さあ、お手をどうぞお姫様。」


「・・・。」
お姫様なんかじゃないんだけど。
自分の前にあるヒノエの腕と顔を交互にみる。
ヒノエの表情は先程のままあそびが手をかけるのを待っている。

仕方ないなぁ〜。今回はのってあげるか。

「じゃあ、お願いします。王子様。」
照れながらもヒノエにそう告げると王子という言葉に、
一瞬少しだけ驚いた顔をしたがすぐに笑顔に戻り

「では、行きましょうか。俺のプリンセス。」
そうあそびに囁いて部屋を後にした。




                 つづく


   





あとがき
えっと、何だかサクサクいきませんね(-_-;)
番外編を書いていたんですけど
まとまらずに断念・・。
気長にお待ちください。
前作から結構経っている気が・・・。
頭に浮かんだ時に形にしないとなくなるんですよね(~_~;)
新年会編も途中だし・・。
もう新年会という時期じゃなくなってるし。
あ〜。
頑張ります。
ではまたお会いできることを願っています!

               だっち2011・1・27

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