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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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ヒノエルート 15です。

貸しの代償 11



そう言えばなぜ今日ここに連れてこられたのかは未だにサッパリ分からなかったが、
今初めてここに来たことを激しく後悔をした。

なんですかこの世界は・・・・。

映画やテレビでしか見たことない世界があそびの目の前に広がっていた。

豪華な料理、見たことないくらいの広さのホール、シャンデリア、煌びやかなドレス、装飾品、いかにも高級そうなスーツ?礼服?もう知らないよ。燕尾服?ていうの??取り敢えず私の知らない世界だもの・・・。

挙句の果てヒノエ君に訪ねて来る人の多さ。余りにも笑顔で挨拶しすぎて一生この笑顔のままいなきゃならないのかと思った位だもの・・。

今は落ち着いたけど。
サスガ藤原財閥の一人息子という感じ。
住む世界が違いすぎだよ。
それの驚いたのはヒノエ君の受け答え!
普段あんなにちゃらんぽらんそうなのに、しっかりと受け答えなんかしているの!

意外な顔も持っていたのに吃驚。
というよりもしかしたらこっちが本当のヒノエ君なのかもしれない。

受け答えしているヒノエ君なんていつもよりも何倍も大人っぽくて。

なんだか知らない人みたいだった。

でも、そんな私に気がついてなのかチョクチョク話しかけてくれたんだよね。

よくこんな状況で気がつくよね。
見直しちゃった。

一体彼はどんな環境で育ったんだろか。
こういうことって昨日今日で身につくものじゃないと思うんだよね。

彼からはこう染み付いているというか、滲み出ているよう感じなんだよね。

私は恐らく彼のほんの一部しか見ていないんだろうな。

ワインを飲んでいる隣のヒノエを見ながらそんなことを考えていると、

「あそび、一曲踊らないかい?」
唐突にそう言われる。

踊る?

あそびは顔を顰めてる。

もしかして、目の前で繰り広げられているこのクルクル回っているダンスのことだろうか・・・。

それ以外に何があるのだろうか・・・。

「無理。」
そうそっけなく答えた。

「俺がリードするから。」
そう言ってワイングラスをテーブルに置いてヒノエがあそびの手をとる。

「ち、ち、ちょっと聞いてなかった?私無理っていったんだけど・・・。」

「聞こえないねぇ〜。」
そう言ってあそびを強引に引っ張り
ヒノエはダンスホールの中に入っていこうとしていた、

「湛増君。」
そう、名前を呼ばれるまでは。

二人が声がした方を振り向くと一人の品の良さそうな老人が立っていた。

「あなたは・・・。」
その人を見た瞬間ヒノエ君の表情が一瞬固まった。

「久しいのぅ。」
ヒノエ君の表情からするとどうやら知り合いにようだった。

「はい、三橋様もお元気そうで。」
と、ヒノエは和かに接した。

「相変わらずいい男っぷりだ。実は今日私の孫娘も来ていてね。良かったら一曲踊ってやって欲しいんだが。」
その老人も和かにヒノエに話しかけている。が、なんだか変な鳥肌がたった。

「三橋様。実は今日は、」
少し困った表情を浮かべてヒノエ君は私の方を見ながらどうやら断ろうとしている。

おそらくだけど、この老人の誘いを断るなんて何だかしてはいけないことの様な気がする。
ヒノエ君の態度からしてこの人相当の権力者っポイ感じがするんだよね。

さっきの挨拶に来ていた人達の態度と今のこの目の前にいる人にとっている態度が明らかに違う。
丁寧すぎる。

「はい。是非踊っていただきたいです。」
そう思うと私はそう口に出していた。

目の前の三橋様という人とヒノエ君が同時に私を見た。

「あそび何言ってるん」

「いいのよ。私少しお腹空いちゃったから何か食べてきたいから。
それに折角誘ってくださっているの断るなんて失礼だよ?」
そう笑顔でヒノエに言うと

「三橋様。私はダンスが踊れないんです。
なのでぜ、ひヒノエ君にお孫さんと踊らせてください。
私は少し食事をしておこうと思ってますので、申し訳ないのですが失礼させていただきます。」
あそびはニコリと笑って一礼するとそう言ってその場を離れた。

あのまま行けば間違いなくヒノエは私がいるせいで断るような気がした。
三橋様という人がどんな人かなんて知らないでも、あ
の人から出ているオーラというか威圧感がそうあそび警鐘を鳴らしていた。

そしてそれが今後もしヒノエ君ううん、
藤原財閥にとって何かマイナスになるようなことになってはいけない。

私のせいで何か揉め事なるとは思えないけどそれでも、波風は立てたくはなかった
どんな小さなことでも。

ヒノエ君と別れたあと私は、美味しそうな料理が並べられているテーブルの前にいた。

「美味しそう!!どれから食べようかな」
目の前にある料理にテンションが上がる。

キャビア、フォアグラ、フカヒレ、トリュフが乗った牛肉のフィレステーキ、
如何にも高級そうなワイン、シャンパン。

此処は高級食材店かというくらい所狭しと世界各国の高級食材を使った料理が並んでいる。

思わず唾をゴクリと飲み込む。

これは頂かない方が食材に申し訳ないよね。皆あんまり食べてないみたいだし。
私くらい食べてあげなきゃね。

よ〜し。食べるぞ!!!

そう意気込むとあそびは料理を片っ端から口に入れていく。

「う〜ん!!美味しすぎる。」
蕩けそう。

これ以上ないという幸せな顔をしてまた一口料理を口の中に運ぶ。

「しあわせ〜!!」

「君は、本当に幸せそうな顔をして食べていますね」
聞き覚えのある声に急に後ろから声をかけられる。

「ウング!!!」
驚いて料理を喉につまらせる。

「いけない。さっこれを。」
差し出されたワインを一気に飲み込んだ。

「はぁ、はぁ、はぁ。ありがとうございます、武蔵坊さん。」
ワイングラスをテーブルに置いて声の主にお礼を言った。

「いえ。急に声をかけて驚かせてしまったのは僕ですから。それより大丈夫ですか?」

「あっ。はい、何とか。ついつい料理が美味しくて詰め込みすぎちゃいました。
だから武蔵坊さんのせいじゃないですから。」
そう笑ってみせると

少し困ったような表情を浮かべて
「全く君という人は・・。」
そう言って私を見つめていた。


             つづく  

 






  あとがき
今回も弁慶さんに頑張ってもらいます!
でないと今後の展開がね(#^.^#)
次回もしくはその次にはあの御方にも登場していただきます!!
お楽しみに〜。

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