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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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魔法のコトバ4です。

『金澤先生が 先生らしく見える。
 金やん が先生に見える。   』
二人声をそろえて驚いて金沢を見た。
「オイオイ、お前さんたち俺をなんだと思ってるんだ?俺だって教師だぞ。」
複雑な顔をして二人を見る。
「だってね〜」
と笑いながら香穂子は土浦を見るとてっきり一緒に笑ってくれていると
ばかり思っていた 土浦が、驚くほど真剣な顔をしていた。
「俺出るよ。コンクール」
「そうか、そうか、考えって!えっ?おまえ?」
てっきり断られると思っていたのか、金澤は目を丸くして驚いて土浦を見ていた。
「そうか、お前さん出るか。中々潔いな。よしよし」
「はい」
土浦の顔には迷いはなかった。
「で、日野はどうするんだ?まぁまだ期日まで『出ます』」
気合が入りすぎて声が裏返ってしまった。
横にいた土浦は大爆笑しながら
「何お前緊張したんだよ。声裏返ってんぞ。プップップッ」
「わ、笑わないでよ!」
真っ赤な顔をして言い返す。
「よ〜し。じゃあ、二人とも出場でいいんだな。頑張れよ〜。」
金澤から詳しい説明があったあと音楽室を後にし教室に向かった。

「それにしても、土浦君があんなにあっさりコンクールに出るっていうとは
思わなかったよ。コンクールあんなに嫌ってたし・・・。」
隣を歩く土浦に話しかけた。
「まぁな・・・。金ヤンの言うことも一理あるし。そろそろ、俺も覚悟決める時が
来たのかなってな。 いつまでも逃げてるわけわけにいかないしな。」
と笑いかけてきた。
香穂子より随分背の高い土浦が廊下の窓から入ってくる光のせなのか、覚悟を決めて
スッキリ したせいなのかはわからないがとても男らしく見えて、眩しかった。
『ドクン』香穂子の心が一つ跳ねた。
「土浦君なんだか、凄くカッコイイかも!!」
「はっ!?」
一気に不機嫌になる土浦を見て慌てて
「冗談なんかじゃないよ!!ホントだよ。いつもいい男だけど。
今日はさらに二割増し!! 世の中の女の子はほっとかないよ!
私だってさっきの笑顔ドキッとしたもん!!」
香穂子はとびきりの笑顔で土浦見つめている。そんな視線に耐え切れなくなり
「そんなことあるわけないだろ。」
と、少し赤い顔をしてそっぽを向いてしまった。
「あ〜。私も頑張らなきゃ!!」
両手を上に挙げて叫んだ。そんな香穂子を見て土浦も笑いながら
「頑張ろうな。」
と、香穂子の頭をクシャと撫でた。そんな土浦を見ながら
「うん。頑張ろうね!!」
と、香穂子も笑った。
「にしても、さっきのお前のあの顔傑作だったぜ。鼻膨らませて。プップップッ。
今思い出しても笑えるな。」
「な、な、な、ひど〜い。」
とプリプリ怒っている香穂子をよそに冷静になって
「お前も色々覚悟決めたんだよな?」
ボソリとつぶやいた土浦の一言に『ドキリ』とした。
土浦に、心の中を見透かされているようでなんだか恥ずかしかった。
土浦は基本的に何も聞いてこない月森の事を含めて、でも時々自分より
自分の事が分かっているようなことを言ってくる。
香穂子にとって土浦はある意味特別な存在だった。
そんな彼が、音楽の道に進むと分かった時心の底から嬉しかった。
だから、コンクールに出るといったときとても心強かった。


コンクールかぁ〜午後の授業中我ながら勢いってすごいなと
先程の事を思い出していた。
コンクールを決めたのはもちろん大学の事や自分の実力の事が
かなり大きな理由ではあったが
即断できたのは、月森も出たことのあるコンクールだったかもしれない。
不順な動機と言えばそうなのかもしれない・・・。
でも、少しでも彼に近づきたかった。
同じコンクールに出ただけで近づけるとは思っていないでも、彼が経験してきた事は
自分も経験しておきたかった。
音楽の道に進むと決めてからも正直迷っていた。
もちろん月森の事も、彼は何の約束もしてくれなかった。
そのことをせめている訳ではない。
それは、おそらく彼なりの誠意なんだと思っている。いや、そう思っていたいのかもしれない。
自分の将来に確信が持てない今の彼には、香穂子に『待っていて欲しい』
なんてことは言えないいのだろう。
彼は不器用で呆れるくらい自分に厳しい人くそして、真っ直ぐだ。
だから、今頃彼は自分の事を忘れるくらい必死で音楽とむきあってるであろうと。
それなのに、私はウジウジ悩んで・・・。
土浦君に言われたというわけじゃないけど、覚悟決めなきゃね。
リリがくれたこんな素敵な音楽を大切にしたい。
そして、私の思いを伝えてみよう。
迷惑だって言われてしまうかもしれなでも、伝えたい。
ううん。伝えなきゃいけない気がする。


               

                   

                     つづく

 


あとがき

長くなってしまいましたが、なんとかまとまったかな??
次はいよいよ蓮蓮登場の予感。
土浦君もかなり好きなキャラなんだよね。
寄り道させたかったけど、かほちゃんは一途てことにしたかった。
そのうち、土浦君のも書いてみたいな。
短編みたいなの。
何時になることにやら・・・・。
書いてたら、コルダやりたっくなってきた。
何回やったかしれないはずなのに・・・。
では、次回も駄作ですが是非読みにきてくれると嬉しいです。

 


                                   だっち2011・6・11

 

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