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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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8話です。

<span style="font-size:large;">有意義な休日の作り方。その3</span>

 

「えっ?もしかしたら梶原さんですか?」
大きな荷物のせいで顔が半分しか見え無いので確認してみる。

「そうだよ&#12316;。あれ、顔見えないか。ごめんごめん。」
荷物を一度降ろすとあそびにいつもの笑顔を見せてくれた。

「こんにちは。偶然ですね。というかその大きな荷物どうしたんですか?」
景時の足元にある大きな箱を見ながら訪ねた。

「あ&#12316;これ?運ぶのを手伝ってるんだ。」

「えっ?手伝ってる?ですか。」

「うん。」

どうやら、梶原さんは買い物をしていてお年寄りの人がこの箱を運ぶのを
見て自分が運びますよ。と、自らその人に名乗り出てここから少し先のその
人の家まで運んでいるらしい。

この暑いのに・・・。
本当いい人なんだなぁ。
梶原さんって。
普段から思ってたけど。怒ったりしなさそうだし。
ソモソモ、怒ったところ想像できないし。
まぁ&#12316;。少し頼りなさそうなところもあるけど。
こういう優しさって大事だよね。

「梶原さん優しいんですね。」
と、笑いかければ少し照れたように

「そんなことないよ&#12316;。」
はにかんでいる。

「謙遜しないでくださいよ。良いことじゃないですか。」
と言えばそうかなと、笑う。
それが、なんだかとても可愛く見えて思わず

「私も手伝いますよ。」
と、言ってしまっていた。

いいよ。と、断られたけどなんだか無性に手伝わなくてはという
気持ちになってしまって半ば強引に

「さっ。行きましょう。」
と、箱の半分を持ち上げる。

「ほんといいのに&#12316;」
なんて言いながら梶原さんも、もう半分を持ち上げたんだけど。
持ち上げて初めて気がついた。

 

運びにくい・・・・。


ちらっと梶原さんを見ると目が合いお互い苦笑い・・・。

忘れていたんだけど私の身長は梶原さんよりもだいぶ小さい。
ので釣り合うはずも無く・・・。

「あの、言い出しておいて何なんですが。運びにくくないですか?」

「はっはっはっ。」
梶原さんから乾いた笑いが返ってきた。

 

 


「すみませんでした。私が言い出しておいて。」
結局、元通り梶原さんが一人で荷物を持運んでいる。

何がしたかったんでしょうか。私は・・・・。

「いいんだよ。ありがとうね。」

「お礼なんて言わないでくださいよ。結局私、何にもしてないんですから。」
申し訳なさそうに俯けば

「こうやって、俺の話し相手になってくれてるじゃない?付き合う必要もないのに
付き合ってくれてるし。」

本当に梶原さんて・・・。

「なんでそんなにいい人なんですか!!」

「えっ!?俺が?」

他に誰がいるんですか!!
あなたですよ!!

「はい。」
と答えれば。

「そんなことないよ。」
と、一瞬影のある顔になった。

「えっ?」

あれ?どうしたのかな?と梶原さんの顔を見つめていると
そんな私に気がついたのか、

「ごめんごめん。今のは気にしないで。」
と、いつもの笑顔をに戻っていた。

荷物を届け終わると何度も何度もお礼を言われてお金を渡されたが
梶原さんは頑としてそれを受け取らなかった。

「良かったんですか?受け取らなくて。」

「うん。だってそんな大したことしてないのに、お金なんて受け取れないよ。」

こんなに暑くて、あんなに重たいものを運んだのに大したことないって
言えるって梶原さんて凄いな&#12316;。

私なら、受け取ってるような気がする。
何となく梶原さんならいいダンナさんになるんじゃないかな&#12316;。
なんて思ったので

「梶原さんって。いい旦那さんになりそうですね。」
と、なにげなく言ってみる。

 

「・・・・。」
黙っている景時の顔が沈んで見える。

あれ??
そうかな&#12316;。なんていう言葉を想像していたあそびだったが
景時の顔を表情を見て驚いた。

「か、梶原さん?」
あそびの声にハッと我に返り。

「ごめんごめん。」
困ったようにあそびを見る。

「私何か気に障るようの事。」

「ううん。違うんだ。実はさ俺バツイチだから、いい旦那さん何かには
程遠い存在かな&#12316;。なんて思っちゃったりして。」
と、笑ってくれたがその表情は寂しそうだった。

「す、すみませんでした。その、私知らなくて・・・。」
慌てて景時に謝る。

気にしないで。もう昔のことだしね、なんて笑っていってくれる。
でも、その笑顔が余計に梶原さんを痛々しく見せる。
触ってはいけないもの。そう感じた。

そのあと、梶原さんに
『この後一緒にご飯でも行きたいんだけどちょっと用事があるから、ごめんね。』
と言われていまったので、再び私は一人に戻ってしまった。

時刻はすっかり夕方になっていた。


 
                     つづく

 

 

 

あとがき

 

す、すみませんm(_ _)m
全国の景時さんファンの皆様。
いくらパラレルとはいえ景時さんをバツイチ扱いしてしまいました。

どうか、大きな心で読んでいってくれるとありがたいです。

景時さんは今まで登場がリズさんと同じくらい少なかったので

多い目に書いてみました。

もう少し休日編にお付き合いください。

 

                      だっち
                2011・7・2

 

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