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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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4話です。

<span style="font-size:x-large;">大宴会の果てに・・・。〈中編〉</span>

 

 『モゾモゾ』
 座布団の向こうから、人が起き上がる気配がする。

 こっそり、座布団の端から音がした方を覗いてみる。

 やっぱり九郎さんだ。

 座布団の端からみえたのは起きたばかりで少しぼーっとしている九郎だった。

 まだ完全に覚醒してないのか、部屋の中をキョロキョロとみている。

 そしてそのうち、座布団からこっそり(?)覗いていたあそびと

 『バチッ』
 目があった。

 今まで半分夢の中にいるような目をしていた九郎の目が大きく開かれた。

 「!!!」
 どうしよう。どうしよう。
 と、と、とりあえず挨拶でもしておこうか・・・。

 「お、おは、ようございます。」
 座布団から覗いた状態で九郎に挨拶をしてみる。

 「ああ、おはよう、っておまえそうではなくてな・・・。なんなんだそれは。」

 あそびの顔のほとんどを被っている物体に指をさす。
 
 「な、何って座布団ですけど・・・。」
 
 「そんなことは知っている!!俺は、そんなことを聞いてるんじゃない!」
 でも何って聞かなかった?聞いたよね?
 なのになんでそんなに怒ってるんだろう??

 「とりあえず、それをどかせ。」
 と、私の顔の前にある座布団をはぎ取ろうとする。

 「い、い、嫌です。」
 九郎に抵抗して必死に座布団にしがみつく。

 これは、私の最後の砦何としても死守しなければ!!

 「いいから、離せ。」

 「嫌です。」
 はぎ取ろうとする九郎それに必死に抵抗するあそび。
 既にあそびの顔を隠すという役割を果たしていない、座布団を
 二人は、引っ張り合う、

 「はなせ!!」
 「いやです&#12316;」
 そして、二人が余りにも強く引っ張るので

 『ビッ、ビッ、<span style="font-size:large;">ビリッッッ&#12316;</span>』
 大きな音を立てて座布団は半分に、引き裂かれた。

 そして、座布団をかなりの力で引っ張り合っていた当人達は当然のごとく
 千切た座布団を持ったまま、後ろに倒れ込んだ。

 『ドサッ』
 と、大きな音と共に
 
 『グホッ』・『ウガッ』
 唸り声が聞こえた。

 二人がお互い倒れこんだのは、九→将臣、あそび→譲
 有川兄弟を下敷きにしてしまった。

 その声に、気がついたのか残りの寝ていたメンバーも次々と目を覚ました。

 とりあえず、慌てて讓から離れて譲に謝る。

 「譲君ごめんね。その大丈夫??」
 私けして軽くないし・・。さっき、かなり力入っていたし・・。

 そんな私の様子を見てなのか鳩尾を摩りながら笑って
 『大丈夫ですよ』と、言ってくれた。
 なんていい子なんでしょ!!

 
 「それより、水森さん何持ってるんですか??」
 私が大事そうに抱えている例の物体を見て不思議な顔をしている。

 「・・・。ざ、座布団。」
 益々不思議な顔をして、

 「なぜ、その引きちぎれたらしい座布団なんか?」
 譲はあそびと座布団を交互に見ながら言う。

 

 

 


 「・・・。」
 

 


 朝から九郎さんと座布団を
 取り合いになって引きちぎった挙句、譲君と有川さんの上に倒れ込んだ
 なんて恥ずかしくて言えないよ・・・。
 ねっ!九郎さん。
 と、助けを求めるように九郎を見れば
 何を勘違いしたのか

 「ああそれか?
  こいつが座布団で顔を隠して離さないから取り上げようとして引っ張り合いに」
 
 えっ!!
 言ってる。あ゙&#12316;言っちゃってるよ。
 違うのに、私が求めていたのはそうではなくて・・・。
 九郎さんを頼った私が悪かったんだよね。
 九郎さん、誤魔化すとか苦手そうだし。

 九郎が事の次第をみんなに説明しているのを
 私は黙って聞いているしかなかった。
 
 九郎さんが話終わると、
 有川さんから『何してんだお前らガキじゃあるまえし』
 と、呆れ口調で言われてしまった。

 それを九郎さんが聞いていて、『こいつが悪いんだ素直に座布団を』
 とかなんとか、朝なのにやたらとテンション高くあたまがいたい。
 
 自分の顳かみ辺を押えながら目を閉じる。

 長くなるかな・・・。
 『は&#12316;』
 
 なんて思いながら、ため息まで出てくる始末
 あれ?そう言えば私なんか大事なこと忘れてる気がする
 


 はて?なんだっけ・・・。
 あっ!!
 そうだ!!!
 

 

 目を開き、そっと立ち上がりソロリソロリと玄関に向かおうとする。

 一度九郎達の方を見て、
 こちらに気がついてないことを確認して
 ドアのノブに手をかけるべく手を伸ばす。

 そっと、そっと、あと少し。
 ゴールはすぐそこ!!もらった&#12316;。

 「何してんの?あそび。」
 自分のすぐ後ろから急に声がかかる。

 『ビクッ!?』
 驚いて伸ばした手が止まる。

 あ&#12316;。あと少し・・だったのに。

 「昨日あれだけ暴れておいて、何も言わずに帰るのかい?」
 
 「!!!」
 今なんとおっしゃいました???

 ゆっくり後ろを振り返るとしたり顔で、こちらを見ている湛増がいた。

 「藤原君、ちょっとこっち!!」
 湛増の腕をつかむと、素早く尚且つ静かに部屋から出た。

 「おや、今日のあそびはずいぶん積極的だね&#12316;ひゅ&#12316;」
 口笛なんか吹いてなんでそんなにご機嫌なのよ!!

 「藤原君、昨日って・・・・私、そんなに・・凄かった?」
 探るような目つきで湛増を見る。

 「あれ?もしかして覚えてないのかい?」
 面白いのかニヤニヤしながらあそびを見る。

 これって、絶対わかってて聞いてるよね!!
 この&#12316;!!

 「実は、かなり記憶があやふやで・・・。
  だから昨日のこと聞きたいんだけど。」
 彼に聞くのは、正直癪に触るけど今の状況から彼から聞くのが一番だよね。

 「へ&#12316;。そんなに知りたいんだ。いいよ、教えてやるよ。
 その代わりあそびはgive&takeって言葉知ってる?」
 笑いながらも、私を試しているかの様な口調で言ってくる。

 うん。って言うしかないこと知ってるくせに。

 「分かったよ。教えてくれたら。藤原君の要求聞くから。だから」
  
 「約束だぜ。」
 私そんな小さい女じゃないよ!!
 約束は必ず守るよ。

 「うん。分かったよ。」 
 交渉成立と、私に軽くウインクしてくる。


 そして彼の口から私は驚愕の事実を聞くのであった。

 


 

                       つづく

 

 


 あとがき

 お待たせしました。またまた、長くなりそうだったので切ってしまいました。

 次回こそは歓迎会編終了します。

 早く核心に行きたかったのに寄り道ばかりしてm(_ _)m

 書きたいことがまとまらず、思ったよりも時間がかかってしまいました。

 あと何話か書いてから、キャラ別ルートに入る予定です。

 誰から入ろうか未定ですが、この人がいいという希望がありましたら

 教えていただければ、頑張ってみます。

 では、次回後編にも遊びにきてくださいね。

 よろしければ拍手をポチッお願いします。

   

 

 

                     だっち
               2011・6・22

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