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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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将臣ルート6話です。

昔の彼氏 ③


牧野さんから聞かされた話に暫く動けなかった。
血の気が引いていくというのはこういうことなのだろうか。

「あそびちゃん??」
目の前で手をひらひらさせて呼ばれる。

「あっ、ごめんなさい。あまりに驚いて・・。」

「だよね。まだ話したいんだけどそろそろ仕事戻るね。」
と言って手を振りながらあそびの元から去っていった。

そしてあそびは去っていく牧野の背中を黙って見つめ続けていた。


なによ。
今更・・・。
どういう神経してるの。
あの人。

俯いて両手をギュッと握りしめ下唇を噛み締める。

怒りなのか悲しみなのか分からないグチャグチャな今の自分の気持ち。
情けない。
終わったはずの人に心を乱されるなんて。
でも、これ以上平家の人達に迷惑かけられない。

『は〜』
大きくため息を付いて頭を抱えてその場にしゃがみこむ。

そんな時戻りが遅いあそびを探しに将臣が部屋から出てきた。
店の隅の方にいるあそびを見つけ


「あいつあんなとこで何してるんだ?」
そう独り言を呟くと首を傾げながらあそびに近づいていく。


「おい水森、」
しゃがみこんでいるあそびに肩に手を置き背後から話しかけた。

「ぎゃ〜!!」
そうとう驚いたのか悲鳴を上げ尻餅を付いてしまった。

店に来ていた客が一斉にあそび達に注目した。

慌てて将臣が『すいません。なんでもないですから』と客の方を向いて弁解している。
そして、尻餅を付いているあそびの腕をぐっと引っ張って立たすと、客達に軽く
頭を下げながら自分たちの部屋に戻っていく。

部屋に入るなり
「水森、驚かしたのはこっちが悪かったけどな。この店で
あそこまで声を上げるなよ。全くおま」
呆れたように将臣は話を続けようとしてあそびの顔を見た瞬間言葉を止めた。

将臣の目には今にも泣き出しそうな顔をしているあそびが写っていた。

「どうしたんだ?」
将臣の言葉を聞いて自分がどんな表情をしていることに気がついた。

「す、すいません。なんでもないんです。」
と、慌てて笑顔を作るも何時もの様にうまく笑えない。

「水森・・・。お前な〜。そんな顔してる奴のどこがなんでもないんだよ。
は〜。」
大きなため息を付きながらでも心配そうにあそびを見ている。

「本当に、何でもないんです。すみません。ほら、えっとあれですよ。」
と、何とか将臣に言い訳をしようと頑張っているが、将臣が納得してくれそうな
いい言い訳が思いつかず言葉に詰まってしまう。

「将臣君どうしたの??」
二人のやりとりを見ていた望美が側までやってきたずねてくる。

「な、なんでもないんだよ。望美ちゃん。ごめんね。えっと、ほら有川さんに
脅かされて大きな声挙げちゃったからお店の人達に迷惑かけたなぁ〜。と思って
反省してただけだから。」
心配そうな顔をしている望美を見ながら苦笑いを浮かべる。

「なんだ〜。将臣君あそびさんを脅かしちゃダメじゃない!!」
あそびの言葉をそのまま信じた望美は頬をぷーっと膨らませて軽く将臣を睨んだ。

「おいおい、望美そんなんじゃ」
と将臣が言いかけた途中で個室の扉が突然開かれた。

「久しぶりですね。」
そこには経正と

「くっ。相変わらずのようだな・・。」
知盛そして

「お久しぶりですね。お二人とも。」
重衡が立っていた。

「皆さん!!」
先程話していたことなどスッカリ忘れ、
三人の顔を見るなりそばに駆け寄っていくあそび。

「水森さん元気だったかい?」
平家にいた頃一番一緒に仕事をしていた経正が優しい笑顔で話しかけてくる。

「はい。経正さんこそお元気でしたか?」
嬉しそうに経正を見て話すあそび。

「ああ、元気だよ。将臣も元気そうですね。」
あそびの後ろに居る将臣にも声をかける。

「おお、元気だぜ。お前らも相変わらずみたいだな。」
経正と後ろにいる知盛と重衡にも屈託ない顔を見せ声をかける。

そこへ望美、譲も加わり賑やかな会話が始まる。

知盛と望美の反応が気になり盗み見るように人の隙間から、
二人を交互に見ていると知盛と目が合ってしまい、慌てて傍に居た
経正の後ろに隠れた。

 

ヤバイヤバイ!!
知盛さん何も考えたなさそうで、カンがいいから私がどうして見てるか
バレそう・・・。
逃げるが勝ち。

何て下らないことを考えていると

「水森さん。少しいいかな??」
と、傍に居た経正に声をかけられ二人でそっと部屋を出た。


「どうしたんです?」
部屋から出てキッチンの方に移動していく経正に着いていきながら話しかけた。

キッチンにつくと、

「わ〜。何だか懐かしいな〜。」
中に、走っていくあそび。そんなあそびに優しい笑顔を向けながら

「水森さん。実はね、ちょっと耳に入れておきたいことがあるんだ。」
そう言われて経正の方を向くと、経正の表情が優れないことに気がついて
あそびは、咄嗟的に『あのことかな』そう感じずには居られなかった。

 

                                 つづく

 

 

 

 


あとがき

なかなか、確信にたどり着けません・・・。

何故なんでしょうか??

次回何があったか判明します。

そこから一気に展開していき・・・たい。

遥か5をプレイ中につきUPが滞るかもですが

なるべくUPし続けたいです!!

将臣だけではなく後には7人順番待ちしている人たちがいますので。

では、また次回お会いできることを信じております(*´∀`*)


                       だっち

                     2011・7・28

 

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