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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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将臣ルート9話です。

昔の彼氏  ⑥

殴った方の手を摩りながら公園のブランコに座った。
あたりに人は居なく静まり返っていて、あそびの乗っているブランコの
音だけが静かに響いている。

履きなれない靴で走ったせいで靴擦れを起こし、かかとは血が滲んでいる。
どうりで痛いと思ったら・・・。
ヒールを脱いでかかとのところが破けてしまったショートストッキングも脱いだ。

もういいや。
投げやりにヒールを前に放り投げた。
こんな靴履くんじゃなかった・・・。

 

そして、先程まで溢れていた涙はいつの間にか止まっていた。

今思い出しても腹が立つ。


目の前に投げた靴を見ながらあそびは、暁との思い出に浸り始めていた。


暁は傍から見て夢ばかり見ているような男だった。
あそびが働き出しても働こうともせずに、自分のやりたいことを見つける。
なんて事を言ってアルバイトみたいなことしかやろうとしなかった。
それでも、驚くくらい優しくて、楽しい男だった。

それに、暁と出会った当初あそびは暁と付き合う前の彼氏に
振られたばかりということもあり、
その優しさがあそびを立ち直らさせてくれていたという事実もあった。

少しずつではあるがそんな暁にあそびは行為を抱くようになっていき
そのうち二人は付き合うようになっていった。

きちんとした定職につかないことでたくさん喧嘩をしたりもしたけど、
仲良くやっていたと思っていた。
でも、
暁両親が転勤になり、
勿論定職についていない暁両親と共に関西の方に引っ越していった。

なかなか、纏まった休みが取れなかった為会う時間が極端に減り
あそびとの距離は次第に大きくなり遠距離になってから半年で
暁に好きな人が出来た事で分かれることになった。

付き合っていた頃は、あんなに好きだと言っていた暁から振られることなんて
考えていなかったあそびは、
相当なショックを受けで立ち直るまでにかなりの月日がかかった。

あそびの恋愛歴は好きだと言われては振られの繰り返し。
いつも、振られてばかりで振ったことがない。
自分が悪いの相手が悪いのか。

『は〜』
大きなため息を付きながら空を見上げた。

たくさんではないが星が輝いている。
暫くぼーっと空を見つめ続けていた。

こんな都心でも結構星って見えるんだね。気がつかなかったな。こうして空を
見上げることなんてどれくらいぶりだろう。

しばらくそんなことを考えながら空を見ていた。

 

 

『ザッ、ザッ、ザッ』
足音が近づいてくるのに気がついて見上げていた顔を正面に戻す。

外灯の光だけなので顔がよく見えない為、
目を細めて近づいてくる人を凝視する。

えっ?!

見慣れた紺色の髪を揺らしながら将臣があそびに近づいてきていた。

「探したぜ。」
スーツの上着を腕にもって多少気崩れた格好をした将臣が苦い顔をして
あそびの前で立ち止まった。


「有川さん・・・。」
驚いた表情で将臣を見ているあそびに、目の前に落ちているヒールを拾い
『ほらっ。』っと、あそびに投げ渡す。

慌てて投げられたヒールを何とか受け取る。それを見届けて将臣はあそびの隣の
ブランコに腰を降ろした。

気まずそうにしているあそびをチラリと横目で見たあと

「低いなぁ〜。こんなに低かったかブランコって。」
と、少年のような笑顔でブランコを漕ぎ始める。何か聞かれると思っていた
あそびは、拍子抜けしてしまう。

そんな将臣を見ていたあそびに、突然ブランコを漕ぐのを止めて

「帰るぞ。」
と、ブランコから飛び降りた。

「へっ?」

「おいおい、いつまでもここにいるつもりか?」
とぼけた声を出したあそびに呆れたように笑いかける。
そう言われてヒールを履き直し立ち上がる。

「いたっ!」
靴擦れの事をスッカリ忘れて立ち上がったので傷口に靴が食い込んであそびは
顔を歪めた。

「どうした。」
隣にいた将臣が屈んであそびの足を見た。

「こりゃ〜酷いな。」
あそびの傷口を見るなり将臣も顔を歪める。

両足のかかとに皮が剥け血が滲み出ている。

「ほら。」
将臣はあそびに背を向け屈んでいる。

ほれって・・・。
もしかしてここに乗れって言うんですか?
この体制・・・。
おんぶ・・・。
イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ。
無いですって。
靴擦れ如きでおんぶ。

「早くしろ。」
急かすようにあそびに声をかける。

「いや、無理ですって。有川さん、この年でおんぶって・・・。
然も、靴擦れですよ。」

「じゃあ、歩けるのか?その靴履いて。」
しゃがんだままあそびの方を振り返り苦笑いを浮かべている。

「歩けます。」
と言って歩き出すも踏み出すたびに激痛が走る。

それでも、ヨロヨロしながら歩いていく。そんなあそびに呆れながらも
将臣はあそびの後を追う。

「お前も頑固だな。そこで待ってろ。」
と、あそびに自分のスーツの上着を投げ渡たし
公園のベンチを指さすと将臣は走り去っていってしまった。

 

                        

                       つづく

 

 

 

あとがき

最近忙しかったのですがようやっと落ち着きました。

子供の夏休みもあと二週間あ〜!!
あと少し(-^〇^-)

その前にこちらの言葉でvacancesに行ってきます。

いい作品をかけるように充電してきますね。

お隣の国に行ってきます( ^∀^)

なかなか進んでるようで進んでない将臣編・・・。

広い心で読んでやってください<m(_ _)m>


                       だっち
                       2011・8・13

 

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