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主にネオロマ、乙女ゲームの二次、夢小説を連載しております。
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お久しぶりの更新です。
ヒノエルート23です。

残ったもの 3

どれくらいそうしていただろう。
あまりの意心地の良さに時間を忘れてヒノエの腕の中に身体をあずけていた。

「落ち着いたかい?」
頭の上から優しい声が降ってくる。
その声であそびは今自分がヒノエの腕の中にいることに気がついた。

「あ、え、そのご、ごめん!!」
と、言いながら慌ててヒノエの腕の中から抜け出した。

「なんで謝るんだい?俺としてはまだお前の温もりを感じていたい位なんだけどね。」
そう言って真っ赤になっているあそびを楽しそうに見つめる。

「な、何言ってるのよ!!」

「フフフ。真っ赤になって可愛いなあそびは。」
そう言ってヒノエは近づいてくる。

そしてあそびの目の前に来るとあそびの頬に触れながら。

「あそび。本当すまなかったね。辛い思いさせたよな。
こうなることも視野にいれておくべくだった。
言い訳のしようのない俺のミスだ、いつもの俺ならばこうなることくらい
予想するのはわけないはずなんだけどね
まぁ俺も少し舞い上がっていたからだろうけど。
言い訳にすらならないか・・・・。」
悔しそうな表情を浮かべながらあそびの頬を撫でた。

「そ、そんな事っていうかその私に起こったこと、し、知ってるの??」

「え。あ〜少しね調べさせてもらったよ。
女のやることはえげつないね。
まああそこにいたのが弁慶だったってことが運のつきだったようだけどね。」

「えっ?武蔵坊さんが?何かしたの??」

「えっ?あ〜お前あいつの本性知らないのか」

「本性??」

「ああっていうかやめようぜあいつなんかの話するの。名前聞いただけでだけ吐き気がするぜ。
だいたい何が起こったかくらいオレに一言言えよなあいつ。」
不機嫌そうにそう呟く。

「えっ?ヒノエ君??何言ってるの?」

「おおっとごめん。なんでもないよ。さっ、この間の埋め合わせにもならないと思うけど
今日は旨いもんご馳走するぜ。楽しみにしてな。」

「えっ?本当?」

「ああ!俺のお墨付きだぜ。期待しておきな。」

「うわ〜楽しみ!!」

「まったくお前は俺の囁きよりも食べ物の方がいい顔するって少しへこむぜ。」
ヒノエの言葉も既に心此処にあらずのあそびに届くはずも無い。

「??何ブツブツ言ってるの??早く行こうよ!!」
目的の場所へ行きたくてウズウズしてヒノエが動き出すのを今か今かと待っている。

「はいはい。じゃあ行きますかお嬢様。」

「お嬢様じゃないよ!!もうそういう柄じゃないからやめて欲しいよ。」
照れ隠しなのか、つい大きな声になってしまう。

「そうかい?
この間のお前はお嬢様にしか見えなかったぜ。
いつもああしてればいいのに、もったいないと思うけど。」

「からかってるでしょ!」

「からかってなんてないぜ。俺は思ったことを言った、までだけどね。」

「な、何言ってるの??」

「ね〜オレといなよ。
そうすればいつもお前をあんなふうにしてあげられるんだぜ?」
甘くそしてどこまでも優しくヒノエは囁く。

でもそんなヒノエに

「ヒノエ君よ~く聞いてね。誤解されたくないからハッキリ言うけど。
私ああいう服とか場所とか全然興味無いから。
だからそんな事言われてもちっとも嬉しくないし、もうあんな経験はもう二度とゴメンだからね!」
と、顔を真っ赤にしながら興奮していってのけた!

「アハハハ。やっぱお前は最高だよ!」

「はっ??」

「お前ならそういうと思った。」

「ち、ちょっと!!試したの!?」

「違うよ。試してなんかないぜ。あれは俺の本心ってさっき言っただろう。
まあこう返ってくることは薄々気がついていたけどね」
そう言われて何だかヒノエの思うように動いているようであそびは何だか面白くない。

「でも、そうだな〜。ああいうところに行くのはもうゴメンだけど
でもダンディーなおじ様とまた出会えるなら行ってもいいかな〜」
と、試されたことに対しての仕返しのつもりでヒノエを見ながらいう。

「ダンディーなおじ様?
なんだよそれ聞いてないぜそんな事。」

「当たり前じゃない。言ってないんだから。」

「おいおい。んじゃ、今夜しっかりその辺のところも聞かなきゃだね。」

「言いません。女は秘密が多いほうが魅力的でしょ?」
そうニヤリと笑ってみせる。
が、その笑顔がヒノエに火をつける。

「へ~、宣戦布告たとっていいんだね。」
嬉しそうにでも挑むような目であそびを見つめる。

「な、なんのよ。」

「あそび今日は覚悟しておきなよ」
そう言うとあそびの手を取り歩き出す。

「は、離してよ。手なんかつながなくても歩けるから!」
そう言いながら振りほどことブンブン手を振ってみるが、しっかり握られている手はそう簡単に
振りほどどけない。

それどころか握られいているヒノエの手の熱が伝わってくる。
ジワリジワリと手から全身に。
夏の暑さではない心地よいほどの暖かい熱が。
それに気がついてあそびは手を振りほどくのをやめる。

チラリと隣に歩くヒノエを盗み見ると
自分が振りほどけないと諦めたと思ったのか嬉しそうな表情を浮かべて歩いている。

そんなヒノエの表情を見た瞬間あそびの体温が急に上がる。
慌ててヒノエから視線をそらす。
が、心臓はドキドキと早打ちしているし顔もなんだか熱い。
でも、心はとても暖かい。

もしかして・・・・。
私。

そして二人の長い夜が始まった。





                       つづく




あとがき

更新停滞していてすみません。
某乙女ゲームにハマっていたりして(^。^;)
ブログもお引っ越しが終わりましたが過去の作品なども
少しづつですがUPしていこうと思います(^^♪
ヒノエルートもチマチマとですが更新していきますので
見放さずにまた遊びに来ていただけると嬉しいです(^^♪

では次回はもう少し早い更新目指します!
だっち2012・4・16

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