自覚　　１

「う〜ん、朝か。」
窓から差し込む陽の光で目を覚ます。

将臣は、まだはっきりしない視界目を擦って何度かまばたきをする。

昨日は少し飲みすぎたか。全く水森の野郎手加減ってもの知らねんだから。
ベットの中で伸びをする。

二日酔いのせいなのかなんだか違和感を感じる。

あれ？おれ背伸びたか？？
ベットが狭い気がするな・・。

そしてベットだけではなかった全ての事に。

ベットから窓の外を見るとなんだか見たことのない景色が広がっている。
顔を顰めて部屋の中見回してみる。

そしてガバっと起き上がる。

「冗談きついぜ。ここ何処だよ。」
自分の部屋ではないことに気がついて愕然とする将臣。

「！！！」
その時将臣の隣で何かが動いた。
隣を見るとそこにはキャミソールに短パンでスヤスヤと眠るあそびがいた。

「うわ〜！！」
驚きのあまりベットから転げ落ちそうになるがギリギリのところで堪える。

もう一度眠っているあそびをまじまじと見る。

「夢じゃなさそうだな・・・。参ったな・・・。」
ベットの上で諦めたように頭をポリポリかく。

「どうすっかな・・・。」
さすがにこの状況には動揺を隠せない将臣。
昨夜のことを思い出そうとしても靄がかかったように
ハッキリとしない。

大きくため息をついたとき、隣で寝ている
あそびの身体がブルっと震えた。

将臣が起きたときに布団を一緒に退けてしまった為にあそびには
何もかかっていなかった。

将臣はそんなあそびにそっと布団をかける。

「全くこんな時に無邪気な顔して寝やがって。」
そう呟くとあそびの顔に掛かっている髪をそっと手でどける。

自分には一体何が起こったのかハッキリと思い出せない。
何があってこうなったのかわかるのは今将臣の横で寝ているあそびだけだ。

「多分一線は超えていないと思うんだがな・・・。」
そういったものの絶対の自信があるわけでは無かった。

自分の格好を見て再びため息を付く。
Tシャツにトランクス・・・・。
何かあってもおかしくない格好と言えばそうである。

そしてもう一度自分の格好を見てから
「でもさすがにそういうことがあったのなら覚えているはずだよな。
いくら酔っていたとはいえ・・・。」

でも、万が一男と女という関係になってしまっていたら。
そう考えると自分はいいとしても隣で寝ているあそびはどう
思うんだろうか。

嫌われているということはまず無いとは思う。どちらかと言えば友好的
な方だ。そう、あくまでも良い先輩として位置づけだろう。

だけど、身体の関係を持ってしまっていたら全ては変わってしまうのだろう。

そんなことを考えているとは露程も知らぜにスヤスヤ眠っているあそび

「全く暢気なもんだよなお前は。」
そう呟いてみる。

「馬鹿らしい・・・。」
ナニがあったかなんてあそびの寝顔を見ていたら
段々どうでもよくなってきた。

再び将臣はベットに横になる。

このベット二人じゃ狭いな。

まぁ。いいか・・・。
どうにでもなれ。
こいつが起きるまで俺も寝させてもらうぜ。
考えるのが面倒くさくなってきた将臣は再び瞼を閉じた。

あそびが大絶叫するその時まで。

　　　　　　　　　　　　　　　　つづく

あとがき

将臣視点のお話でした。

私にイメージでは将臣だったらこんな感じになりそうだったので。
こうなってしまいました。
いい加減な男ではないと思うんですが、こんな状況だったら
こうしてそうだったので（笑）

次回はイヨイヨあそび目覚めます（笑）
どうなるんでしょうかね。
この二人。
さてどうしようかな・・・。
ではでは次回もまた来ていただけると嬉しいです。

　　　　　　　　　　　　だっち
　　　　　　　　　　2011・9・22

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